opentypolight
ここに書いたopentypolightの話題は完全に過去のものとなりました。状況は以下のように変わっています。
- TYPOlightのSubversionの公開されtリポジトリはリリースだけではなく途中経過もコミットされるようになりました。
- opentypolight自体のリンク先はなくなりました。
従って、以下は昔話という以上の意味はなくなりました。
www.cmscritic.comにTypolight CMS 2.7 Reviewという記事が11月2日に載っています。記事の内容自体は、特に何を贔屓するところのない、妥当な内容と思います。欠点として挙げられた項目に対して、TYPOlightの開発チームの一人のNina Gerling氏から補足のコメントが付いています。それは改めて紹介するとして、他にRené Moser氏から以下のようなコメントが書かれています。
- TYPOlightの公開されたSubversionのリポジトリを見たことがありますか? 探さないでおきなさい、なぜなら存在しないから。
- そこでTYPOlightから分かれてopentypoightというのを始めました。開かれた開発プロセスが欲しくて、TYPOlightのリリースのバックポートを以下のURLで行っています: http://github.com/opentypolight
- 不思議なことに、このアイデアに皆賛同してくれますが、誰も本当に貢献しようとしてくれません。
と、こんな感じのコメントです。実際リポジトリも作成されていて、あながちジョークではなく本気な様にも見えます。
opentypolightの現状
opentypolightには、3つのリポジトリopentypolight, opentypolight-doc, opentypolight-templatesが2009年8月7日に作成されています。
- opentypolightには、(ちゃんと)TYPOlight 2.7.5まで反映されています。
- opentypolight-docには、opentypolightのロゴの画像ファイルがコミットされています。
- opentypolight-templatesには、何もありません。
といった状況です。

opentypolightは必要か?
確かに、TYPOlightのプロジェクトのページで公開されているSubversionのリポジトリは各リリースのファイルだけがコミットされていて、開発途上のコードの修正は反映されていません。また、ここでコミットしているのはTYPOlightの開発の中心であるLeo Feyer氏だけです。そういう意味では、開発過程が「開かれている」と言えないという主張がわからないでもありません。
一方で、しっかりとGPLなソースコードの成果物が出てきているわけなので、私自身はこれが即座に問題であるとは思っていません。正にforkしたければできるし、できているというのも1つの事実です。
opentypolightが成功するには、現在のTYPOlightの開発体制を問題と思う層が増えて、opentypolightのプロジェクトへの参加者が増えていくことが必要条件と言えます。ただ、現状としてはRené Moser氏もコメントに書いた様に、実際に協力をしようという人は多くない、むしろ殆どいないと言えます。これには以下の理由があるでしょう。
- TYPOlight自体のユーザや開発者が膨大に存在するわけではなく、まだまだユーザにしても少ないと言えます。
- TYPOlightのユーザと開発者を含んだコミュニティは安定した、健全な状態にあって現状の開発体制に不満を持つユーザは少ないのでしょう。
先のことはわかりませんが、ユーザのあまり多くないTYPOlightにとっては、opentypolightに分かれるよりはまとまっている利点の方が多いと思います。opentypolightという公開されたリポジトリが別に存在すること自体は悪くないと思いますが。:-)